リユース業界動向とトレンドについて

業界動向 SDGs インバウンド需要 コンサルタントコラム

いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。TRCリユースコンサルティングの千馬です。本日は「リユース業界の動向とトレンド」についてお伝えしたいと思います。

大手リユース企業のIR資料及び弊社勉強会会員様の動向を整理していきますと、大枠の業界のトレンドを捉えることが可能です。自社の現状と照らし合わせていただき、今後の方針の参考として頂けますと幸いです。目先の業績は好調、だけど先を見通すと不安もある…という方は是非ご確認下さいませ。

 

 

 

 

【7月度大手リユース企業は軒並み好調な売上を推移。売上に応じた買取をキープできるかが鍵】

7月度は大手リユース(既存店昨対数値)はほぼ昨対超え(ゴルフドゥ以外)。テイツー(119%)、シュッピン(116%)、買取王国(115%)、トレファク(114%)と好調を維持しているようです。各社様の資料を拝見すると、この半年ほど、リユース企業にとってポジティブ要因が重なったことから、既存店昨対の数字は好調が継続しています。昨年と比べるとコロナが緩和し外出が活発になっていること、トレカやスニーカー等好調な商材が複数あり、全般的に好調要因が重なったことが挙げられます。また、この夏は気温上昇、インフレ、SDGsの浸透、インバウンド回復の影響等リユース業にとって追い風になる要因が多く、夏物衣料、ホビー関連商材、夏物家電、ブランド品と好調商材が多く、全般で好調を維持している企業が多いです。販売が好調で有るが故、そのペースに買取が追いつかなければ足踏みしてしまうため、今後は買取のペースを落とさない対策が必要でしょう。

 

【地域差はあれど、インバウンド需要を追い風にできれば更にプラスに】

海外からの観光客、つまり、インバウンドについて、7月度で232万人と確実に回復傾向にあります。これはコロナ前の80%程度まで回復していることになります。また、直近では中国団体客の解禁のアナウンスもあり、この秋以降、需要が復活する流れになっていましたが、福島の処理水について中国からの批判もあり、期待されていた中国からのインバウンド需要復活は一旦小康状態となるでしょう。現状、東京や大阪の都心型リユース店舗では免税売上比率50%を超える店舗もあり、いずれにしましても、インバウンド需要拡大の波を事業にどう取り込めるか掴めるかがポイントになりそうです。もし、自店に来店される外国人観光客が多くなってきていると感じられてるのでしたら、①免税販売許可(いわゆるTAXFREE)の申請、②外国人観光客向けWELCOME看板・のぼり販促物の導入も検討されると良いと思います。免税販売を行う場合、パスポートリーダーの準備、POSとの連携等設備の準備も必要になりますので、POSシステム会社さんに相談をしてみるのも良いと思います。

 

【盛り上がりを見せるトレカ市場。金相場最高値更新で買取店への来店需要拡大なるか?】

トレカは昨年から継続して需要拡大中。スニーカーは昨年より、一旦落ち着きを見せています。金相場は1万円の大台を超え、予想通り、連日メディアでの発信が増えてきています。こういったトレンド商材が盛り上がることで新たなリユース利用新規顧客の開拓の可能性があるため、特に買取新規客への「良体験」の提供をできるかどうかがポイントになります。連日のガソリン値上げのニュースや食料品の値上げ等、インフレ傾向は、リユースへの興味関心のきっかけになりますので、新規客をいかにファンにし、リユース業界に良いイメージを持ってもらえるかが大事になります。ここで「良体験」「良イメージ」と持ってもらえればリユース業界にとってもプラスになりますが、逆のイメージをもってもらうと市場拡大にとってマイナスになってしまいます。

 

【業績が好調な半面、中長期で最も課題となるのはリユース業界の人材採用・定着】

リユースにとってポジティブなトレンドが続く一方で人員不足が原因で売上最大化をできていない店舗も目立っています。例えば分かりやすい例として人手不足が原因で営業日数の削減、買取営業時間の短縮、EC出品時間の確保不足によるECでの売上ロス等が挙げられます。このような人手不足が原因で本来達成できるはずの営業数値を達成できないケースもあると思います。求人市場においては大手リユース企業が好業績のため、求人媒体内での競争が激化。もちろん、リユース以外の全業種で人材不足がニュースになっていますので、まさに人材の取り合いになっています。採用求人媒体以外、例えば自社SNSで求人告知をしたり、タイミー、クラシェア等スキマ時間採用を利用する等、違った切り口から求職者にアプローチをする必要があります。スキマ時間採用から本採用に繋がるケースも実際にあるため、新しい媒体にチャレンジすることも有効です。具体的に、スキマ時間採用で人材を確保できている企業様は例えば、①2時間程度の短時間EC出品業務のアルバイト募集、②短時間の商品化・品出しスタッフ募集等で不足人員を補えているケースもございます。

 

いかがでしたでしょうか?

自社の傾向と照らし合わせていただき、打てる対策から取り組んで頂けますと幸いです。

 

TRCリユースコンサルティング 千馬

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