マネジメント 店長教育・育成 お知らせ コンサルタントコラム TRCC(勉強会)
先日、弊社主催のTRCC(リユース経営者勉強会)の年内最後の総会を行いました。
この総会では、会員企業様のマネージャーや店長が1年間の成果報告のプレゼンを行って頂く企画を毎年行っております。
今年も5人の方に発表を頂きました。
皆さんそれぞれ素晴らしい発表で聞いている会員企業の経営者、幹部の方もとても参考になる話で、現場で考え実践して成果が上がったこと、上がらなかったことを共有して頂きました。
改めてその発表を振り返ってみて、今年の特徴は、会社の理念をどう現場で実践して成果に結びつけたのか?
というテーマが多くありました。
これは、うちの会社からそういう内容にしてほしいと依頼した訳ではありません。自然とそういった内容が多かったということになります。
このような傾向があるのは、偶然ではなくある意味での必然性があるのではないかと感じるのです。
ではどんな理由で、理念をどう現場で実践して成果に結びつけたのか?
を重要視している会員さんが多いかというと、大きくは3つくらいあるのではないかと思います。
目次
第二の理由は、Z世代(1990年代後半〜2010年生まれ)の特徴にあるではないかと思います。
一般的に言われているZ世代が社会や企業に求めている特徴をあげると、
・自分らしさを最も大切にする価値観
・企業の理念や社会貢献への関心
・安定性や社会性を重視
・ワークライフバランスの重視
・知名度や収入の優先順位の低下
・会社への所属意識の低下
と言われています。
特に、デジタルネイティブのZ世代は、デジタルネイティブのZ世代は情報量が多い社会で、自分の価値観に合った商品やサービスの消費を好む傾向があり、仕事においても、自分の価値観に合った企業を選ぶ傾向にあるようです。
ここで、押さえて頂きたいのは社内のZ世代もそうですし、社外のお客様のZ世代もその傾向があるということです。
理念を実践につなげて、うちのお店はこんな価値をお客さんに届けるためにやっているんだということを、社員も求めているし、お客さんも求めているということではないかと思います。
特に社員と接する中で、「論語とそろばん」ではないですが、売上や利益を上げるという目標と、何のためにこの仕事をしているのかという目的をバランス良く伝える必要があると思います。
第3の理由は、社長の意識ではないかと思います。
モノがあふれている時代、競合他社と物質的には、そんなに差がつけにくい時代、コロナ禍である意味“本当のつながり”が暴かれた時代、自社がこれからもお客様に選ばれ続けるには、自社が大切にしている価値観に基づいた商品やサービス、人財でないと選ばれ続けるのは難しいという実感が、理念を実践につなげたいという意識に向いてきたということではないかと思っています。
もちろん、以前から理念の重要性や浸透を継続的に実践されている会社も多くありますが、ここにきて、より理念はお飾りではなく、現場で実践してお客様に伝わってこそ価値を生むと考えられたからかもしれません。
以上、理念をどう現場で実践して成果に結びつけたのか?を重要視している理由を3つ挙げさせて頂きました。
これからの時代に、理念をどう体現し、現場で実践して、その価値をお客様に届けていくのか?がより一層、大切な時代に入るのではないかと思います。そのためには、まずは自社の理念を再確認し、どのように形(商品やサービス)にしていくか?考えていきましょう。
京都市出身。流通小売業界、住宅不動産業界、通販業界、飲食・食品業界のコンサルティングを経て、2000年に、リユース業界向けコンサルティング部門を立ち上げ、全国各地に600店舗のクライアントを持つ部門に育てる。元船井総研上席コンサルタント。リユース業界のエキスパートとして、株式上場企業など数多くの急成長企業を作り出してきた。後、2017年2月に船井総合研究所を退職し、2017年3月にコンサルティング会社(株式会社A−DOS)を設立する。 現在、「企業の”あり方”と”やり方”をつなげて、”理念”を”利益”に変える」をモットーにコンサルティングを行っている。リユース業界向けには、TRCコンサルティングを立ち上げ、リユース企業への幅広い支援を行っている。