マーケティング コンサルタントコラム TRCC(勉強会) セミナー・クリニック
リユース業界のコンサルティングに
携わらせて頂いて約25年。
過去に色んな繁盛する新しい業態を見てきました。
自給自足型総合リユース
リユース古着専門店
中古ブランド専門店
買取専門店
宅配買取専門店
中古工具専門店
など、今では当たり前になっている業態が
それが出始めた当時はまだ、世の中にはなく
まさに”新しい”業態として、世の中に普及していく
前夜みたいな感覚を持ちました。
ただし、客観的に見てみると大きな流れとして
総合化 → 専門化
という流れになっています。
取り扱うモノの巾をより絞り込み、
専門店化していくという流れです。
基本は、モノの絞り込みによって、
より専門性を持つことが可能になり
新市場をつくってきたという流れです。
例えば、弊社でも多くの会員企業さんが取り組まれて
いる「中古工具専門店」で説明すると
総合リユースショップでも、中古工具は取り扱いは
していたが、専門知識のあるスタッフがいなかったり
品揃えが中途半端な状態である状態から、
中古工具専門店として運営することにより、
より専門知識のあるスタッフも常駐でき、
品揃えもプロの職人さんたちが満足いく
レベルにまで上がっていくことにより、
新市場(マーケット)が掘り起こされ、
新業態として確率されていく流れになります。
これに対して、これからの時代の繁盛する新業態の開発は
モノの絞り込み→ ターゲット(コト)の絞り込み
になると考えています。
理由は、モノの絞り込みだけでは、同業他社と同じに
見えてしまうからです。
では、ターゲットのコトとは何でしょうか?
それはお客様の中にある
興味、関心を持っているコト
不安、不満、不便を感じているコト
になります。
これら、ターゲットすなわち
お客さんのコトをどれだけ知っているか?
自社の業態や商品、サービスが
お客さんのどんな興味、関心ゴトを深めたり
どんな不安、不満、不便ゴトを解消したりできるか?
がポイントになると思います。
例えば、北海道のオカモトグループ様の例でお伝えすると
現在、出店加速中の「中古工具&釣具」の業態があります。
こちらは、
なぜ?工具と釣具をくっつけていると思いますか?
(1分間 シンキングタイム)
(良かったらスクロールせずに考えてみてください)
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きっかけは、ある時中古工具専門に来店された
職人さんが乗ってこられたハイエースの荷台を
みると、仕事道具の工具類と一緒に釣具が
置いてあるのを見つけられました。気になって
知り合いの大工さんや職人さんに聞いてみると
大体、趣味が釣りかゴルフかの2択だという事
に気づかれました。
確かにそういえば、新店舗を作る時に
工事をしてくれた職人さん達が結構
釣具を買っていってくれた体験ともつながります。
ターゲットである職人さんの趣味
(興味、関心ゴト)を知って
仕事道具である工具を見ると同時に、
趣味である釣具もついでに見ることができたら、
喜んでくれるのではないかと思い、
組合せとして新しい業態を開発されたところ、
とても好評を得ていらっしゃいます。
やはり、新業態の開発のポイントは、
お客様のコト(興味・関心。不安・不満・不便)
を知っているか?
そして、それが絞れているか?
もっというと
”モノ中心”ではなく
”ヒト中心”に考える
ことが大切だと思います。
なお、これらの業態が視察できるツアーを
9月11日、12日で開催いたします。
ご興味ある方、ご参加お待ちしております。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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京都市出身。流通小売業界、住宅不動産業界、通販業界、飲食・食品業界のコンサルティングを経て、2000年に、リユース業界向けコンサルティング部門を立ち上げ、全国各地に600店舗のクライアントを持つ部門に育てる。元船井総研上席コンサルタント。リユース業界のエキスパートとして、株式上場企業など数多くの急成長企業を作り出してきた。後、2017年2月に船井総合研究所を退職し、2017年3月にコンサルティング会社(株式会社A−DOS)を設立する。 現在、「企業の”あり方”と”やり方”をつなげて、”理念”を”利益”に変える」をモットーにコンサルティングを行っている。リユース業界向けには、TRCコンサルティングを立ち上げ、リユース企業への幅広い支援を行っている。