コロナ時代にリユース業界はどうなっていくのか?⑤ ~コロナ禍による消費者心理の変化その3~

業界動向 コンサルタントコラム

前回に引き続き、消費心理の変化についてお伝えしたいと思います。
前々回は、貢献欲求と安全生存欲求の2極化、前回は、免疫力UP、ストレス解消、コミュニケーションという3つのキーワードをお伝えしました。

今回は、最後の3つ目「非対面・非接触」です。

リユース業界における「非対面・非接触」の取り組みは?


トヨタの豊田章夫社長も「今回のコロナ危機を経験して、非接触型社会に向けた流れが加速していくんじゃないかと思っております。」と雑誌インタビューでお話されていました。3密(密閉・密集・密接)を避ける行動基準は、ワクチンが開発されるまで継続すると思います。 リユース業界でも、オンライン接客・ビデオチャット査定・宅配買取サービスなどオンラインでの顧客接点を作るサービスを各社、力を入れ始めています。


店舗に来店するリスクやご自宅に出張買取に呼ぶリスクを考える消費者は、そのような非対面・非接触の選択肢があるかどうか?がそのサービスを受けるか受けないか?の大きな判断基準になっています。モノを売りたい欲求やモノを買いたい欲求はなくなっていませんが、その手段がより安心・安全に考慮したものであるかが、選択基準の一つになるという事です。

 

コロナは、視点を変えると、新しい変化のボールを消費者に投げるチャンスである

また、非対面・非接触型社会だからデジタルシフトというと、全員がそのようなデジタルでやり取りをするわけがない!という意見を頂く事もあります。それはその通りなのですが、このコロナ時代においては、今までオンラインでは、どうもいや、リアルがいいと言っていた客層の中でも、一部は、オンラインでもいいかなと思ってもらいやすくなっているという顧客心理の変化がポイントです。要するに、顧客に新しい体験というボールを投げやすくなっているのです。

 

新しい体験を通じて、結構いいな!と思われる顧客は、そのままオンラインサービスを受けられるでしょうし、やっぱりリアルがいいという顧客は、リアルを選択されるという事です。つまり、新しい体験や新しい選択肢を顧客に投げやすい状況を活かした方がいいと思うです。
また、コロナが完全終息した後も、それらのオンラインサービスは消えることはなく、ある意味慣れてきたオンラインサービスを気に入って、その後も使ってくれる可能性が高いと思います。コロナ禍によって、ある意味、必要にせまられる形で提供したサービスが、定番サービスとして顧客に受け入れられ、定着していく可能性も高いと思うのです。

 

また、現在の宅配買取やオンラインビデオ査定、オンライン接客だけではななく、今後は、リアル店舗に来店される前にバーチャル来店するという要素が益々高まってくると考えています。リユースショップの買い上げ比率は、約30%で70%の顧客は、来店したが何も買わずに帰られています。それは、店舗においてほしい商品との出会いがなかったということです。この機会ロスをより少なくするために、来店前に自分の求めている商品があるか?ないか?という事が、スマホで確認でき、それを現物確認するために来店するという流れも、増加していくと見ています。要するに、来店前に店舗の品揃えを見える化できるかどうか?という点が重要ポイントです。更には、来店して現物確認後、買うかどうか?迷い自宅に戻り、やはりあの商品を買おうと自宅で意思決定をした場合、すぐにスマホで決済できないという機会ロスがあります。

 

店舗は、あくまで顧客接点の一つと考え、リアルもデジタルも併せて、顧客体験(UX)の質をどう向上させるか?という点が、非接触型社会における本質的なポイントだと思います。非接触型社会だからこそ、デジタルに力を入れることはもちろん大切ですが、今までのようにリアルを補完するという意味でのデジタルではなく、顧客体験(UX)を真ん中に据えて、リアルもデジタルもお客様にどんな体験をして頂くか?という事を軸に、考えるべきだと思います。

 


まとめると、非対面・非接触型社会のポイントは


① 非対面・非接触のサービスという選択肢の一つを増やす


② そのためのデジタルシフトは待ったなしの状況である。


③ 顧客に新しい体験を投げる絶好の機会である。


④ デジタルシフトは、リアルと合わせて顧客体験(UX)をど真ん中に据えて設計する

 

この視点を是非、自社の今後の戦略設計に取り入れて頂けると良いのではないでしょうか?

 

 

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