マーケティング コンサルティング事例 コンサルタントコラム TRCC(勉強会)
こんにちは、TRCリユースコンサルティングの福本です。
先日は、弊社が主催しているTRCC(リユース経営者勉強会)の会員さんの30社のオンライン定期勉強会でした。
勉強会でやっている内容は、弊社コンサルタントからリユース業界の時流解説や成功事例の共有やゲスト講師による講演を行っています。
そして、メインコンテンツは、仲間とともに業績をアップさせたい会員企業さんの成功事例情報交換会を行っています。各社さんから、最近うまくいった販促やビジネスモデルの情報を共有し、自社の経営に活かすというものです。先日の会でも、このコロナ禍の中、買取催事企画や、異業種とのアライアンス、WEBマーティング(LINEやSNS)での集客策、BtoBでの新しい取り組み、で業績を上げられている事例などたくさんの成功事例が出てきました。
よく同業者同士でそんな情報を出すと、真似されるのに、そんな会が成り立つの?という疑問を頂くこともありますが、会員さんは、お互いに切磋琢磨して成長したい、情報は出した分だけ入ってくるという事が、腹に落ちていらっしゃるため、貢献しあう場となっていて、本当に嬉しい限りです。
自社だけ得をしたいというよりは、お互い助け合って成長していきたいという思いがそうさせているのだといつも、感じさせて頂き感謝しかありません。
目次
そんな勉強会の場でも、学び方というのは、大きく2つに分かれるのではないか?と最近、気がつきました。
1つ目は、「手法」を学ぶということ。これは、同業他社の成功事例を聞き、できるだけやり方は変えずにそのまま真似をするという学び方です。TTP(徹底的に・パクる)という言葉がありますが、正に完全コピーでやってみるということです。
この学び方の長所は、考えなくてすぐできる、行動できていない状況の時の動き出すきっかけになる、やってみて検証して自社に合うように編集する、ではないかと思います。逆に短所は、考える力がつきにくい、他社と同質化する、真似しやすい(=真似されやすい)があると思います。
2つ目は、「視点」を学ぶということ。これは、事例の背景にある目的や考え方を学ぶということです。特に、①誰に?(ターゲット) ②何を伝えて?(コンテンツ)③どうしてほしいのか?(行動)という価値を伝える基本シナリオを学ぶということです。どんな事例も、実施者が考えた目的、動機があります。これらの情報を得て、自社なりに考えてみるという学び方です。
この学びの長所は、(今すぐできない事例でも)自社に応用して考えられる、自社に落とし込む時の考える力がつく、真似されにくい(もっというと、自社らしい一貫性のある行動になる)逆に短所は、実行するまで時間がかかる、があると思います。
今、ご説明したように、2つの学びにはそれぞれ、長所と短所がありますが、手法ばかりを学んでも力がつかないし、視点ばかり学んでも時間がかかるということです。なので、私のおすすめの学び方としては、手法から入って視点で考えて、また手法を修正して、視点を整えるという学び方です。手法と視点が循環している学び方が大切だと思うのです。
言い換えると、具体(手法)と抽象(視点)を行き来する学び方です。
例えば、こういった販促が反応が高かった!(事例)→一回そのままやってみる(手法の学び)→反応があまりでなかった!(実践)→どう?シナリオが違うのか?(視点の検証)→修正してみて再度チャレンジする(再検証)という流れです。
もしくは、こういった販促が反応が高かった!(手法の事例)→どんなシナリオになっているのか?(視点の学び)→その視点から自社に置き換えてやってみる(実践)→そのシナリオ通りの反応があったのか?(検証)
ある時、一人の会員様から「福本さん、やっぱり表面的な真似よりも、本質的な真似が大切ですね!」とおっしゃっていただいた事もありますが、本当にそう思います。
要するに、行動するための「手法」の学びは大切だが、お客様に価値を伝えるためには、結局、「視点」の学びが重要になってくるということではないでしょうか。
視点の学びによる検証で、成功も失敗もたくさん気づきが増えるはずです。やはり、誰に?(ターゲット)何を伝えて?(コンテンツ) どうしてほしいのか?(行動)という3つのシナリオの基本が大切だと同時に、なぜ?あなたが(動機)という意味を押さえて、学びを会員さんとともに、深めていきたいなと感じています。
9月28日に、年に1度の「リユース業界経営戦略セミナー」を開催します。今回のテーマは、ウィズコロナ・アフターコロナ時代のデジタルシフトとヒューマンシフトです。
短期的にすぐに行動しやすい「手法」の話ももちろんしますが、これからのリユース企業にとってとても大切な長期的な「視点」の話もしますので、ぜひ 自社の未来をしっかり考えたい!明るい未来を描きたい!とお考えのリユース企業の経営者、幹部、リーダーの皆さんのご参加を心よりお待ち申し上げております。それでは、2021年もあと4ケ月を切りました。未来の希望をしっかり持って、新しい世界を創り出していきましょう。
最後までお読み頂きまして誠にありがとうございます。
京都市出身。流通小売業界、住宅不動産業界、通販業界、飲食・食品業界のコンサルティングを経て、2000年に、リユース業界向けコンサルティング部門を立ち上げ、全国各地に600店舗のクライアントを持つ部門に育てる。元船井総研上席コンサルタント。リユース業界のエキスパートとして、株式上場企業など数多くの急成長企業を作り出してきた。後、2017年2月に船井総合研究所を退職し、2017年3月にコンサルティング会社(株式会社A−DOS)を設立する。 現在、「企業の”あり方”と”やり方”をつなげて、”理念”を”利益”に変える」をモットーにコンサルティングを行っている。リユース業界向けには、TRCコンサルティングを立ち上げ、リユース企業への幅広い支援を行っている。